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【Vol.054】【1級建築士・施工】内装工事を完全攻略|数値・工法・材料の要点まとめ

Vol.054 / 施工 第18回

【Vol.054】【1級建築士・施工】内装工事を完全攻略|数値・工法・材料の要点まとめ

建築士試験サポ塾 / 施工 第18回

この記事でわかること

  • ファイバーボード・パーティクルボード・OSBなど内装材料の種類と特徴
  • 軽量鉄骨壁下地(LGS)・天井下地の各部材と数値規定
  • 石膏ボード・フローリング・ビニル床シート・カーペット張りの施工ポイント
  • 特定天井の定義・3つの条件を完全整理
  • 各種接着剤の使い分けと温度管理
  • 試験頻出数値を一覧で確認できる実力チェック12問つき

この記事は下記のライブ授業を元に作成しています。

▶ YouTube授業を見る|施工 第18回「内装工事」

① 材料・一般用語

ファイバーボード(繊維板)の3分類

木材・植物の繊維を繊維化し、接着剤を混ぜて成形したもの。密度で3種類に分類されます。

種類 密度 特徴
ハードボード 0.8 g/cm³以上 最も硬い。含水率が約8%と低い
MDF(中密度繊維板) 0.35〜0.8 g/cm³ 中密度。加工性に優れる
インシュレーションボード 0.35 g/cm³未満 低密度。断熱・吸音用途
【注意】ハードボードの水打ち施工
ハードボードは含水率が約8%と低いため、湿気の多い環境に張り上げると吸湿・膨張する恐れがある。施工の1〜2日前に裏面を水打ちし、含水率を約11%にしてから施工する。

パーティクルボード

木材などの小片(チップ)を主原料として接着剤で成形熱圧した板。繊維板ではなく、床下地等に使用される。

OSB(構造用パネル)

薄く削った木片(ストランド)を平行に配向させて積層し、接着剤で高温圧縮した板。JASで認定された構造用パネル。内装仕上げや構造を兼ねる用途にも使用される。

ロックウール化粧吸音板

岩綿(ロックウール)を主原料とした吸音材料。反響音を吸収し、静かな環境を実現する。軽量で不燃性・断熱性あり。

【施工ポイント】
ロックウール板は柔らかいため、通常は石膏ボード9.5mmを捨て張りしてから、接着剤+タッカー(ステープル)で固定する。工事中の室内湿度は80%以下に保つこと。

フリーアクセスフロア(OAフロア)

構造床上に取り外し可能な単位床を組み合わせて、電力・通信配線を床下に収納できるシステム床。

用途 床下の懐(高さ)
電気配線のみ 50mm程度
設備配管(給排水・空調等) 200〜300mm程度(水勾配確保のため)

コンストラクションキー

工事中のみ使用できる仮の鍵。引渡し後に本鍵を一度かけると、コンストラクションキーは使用不能になる。施工中に合鍵が複製されても引渡し後は入室できない。

床衝撃音測定機器

機器名 測定対象
タッピングマシン 軽量床衝撃音(LL値)
バングマシン 重量床衝撃音(LH値)

② 各種接着剤の使い分け

接着剤の種類 主な用途・特徴
酢酸ビニル樹脂系(アルコール系溶剤) ビーズ法ポリスチレンフォームの断熱材貼り付け。寒冷地でも施工可。耐水性・耐アルカリ性は低い→水廻り・高温箇所には不適。
エポキシ樹脂系(万能型) 耐水性・耐薬品性・耐久性に優れ、湿気のある場所にも使用可。ビニル床シートの湿気下地への貼り付け等。
エマルション系(水系) 水系で火気の危険がなく安全。低温での使用は不可。
ウレタン樹脂系 硬化後に弾性あり。乾燥収縮しやすいモルタル下地への複合フローリング直貼りに使用。変形・振動にも追従。
【温度管理】接着剤使用時の室温規定
室温が5℃以下になった場合は施工を中止。やむを得ず施工する場合はジェットヒーターなどで室温を10℃以上に保持すること。施工後も12時間程度10℃以上を維持すること。

③ 現場発泡ウレタン(吹き付け断熱)

規定項目 数値
30mmを超える場合の施工方法 厚さ5mm以下の下吹きをしてから、複数回に分けて吹き付ける
1回の吹き付け厚さ 30mm以下
1日の総吹き付け厚さ 80mm以下
厚さの許容差 0〜+10mm(マイナスは不可)
確認ピンの設置(スラブ面・壁面) 5m²につき1箇所
確認ピンの設置(柱・梁) 1面につき各1箇所以上

④ 特定天井の定義(3条件すべて該当すること)

特定天井とは「吊り天井」であり、かつ以下の条件をすべて満たすもの。1つでも外れれば特定天井には該当しない。

【必須条件】以下をすべて満たすこと(いずれにも該当)

  1. 人が日常的に立ち入る場所(倉庫・機械室等は除外)
  2. 天井高が床から6mを超える
  3. 天井の水平投影面積が200m²を超える
  4. 天井面の単位面積質量が1m²あたり2kgを超える
【仕様ルート適用時の規定】
仕様ルートによる検証を行った特定天井については、天井面と壁・柱との隙間を6cm以上設けることを確認する。

⑤ 軽量鉄骨壁下地(LGS)の数値規定

部材・項目 規定値
スタッドの板厚(JIS) 0.8mm
スタッドの間隔(ボード1枚張り) 300mm程度
スタッドの間隔(ボード2枚張り) 450mm程度
ランナーの端部固定位置 端部より50mm程度内側
ランナーの固定ピッチ 900mm程度(打込みピンで固定)
上部ランナーとスタッド天端の隙間 1cm以下
スペーサーの取り付け間隔 600mm程度
振れ止めの設置間隔 床ランナーから1,200mm程度ごと
振れ止めの省略条件 上部ランナーから400mm以内は省略可
開口部補強材の板厚 2.3mm以上
補強材が4mを超える場合 2本抱き合わせ、タブ押え間隔600mm程度で溶接
【スタッドの高さ別サイズ目安】
50型:2.7m以下/60型:4m以下/65型:4m以下/90型:4.5m以下
同一壁内で高さが異なる場合は高い方に合わせたスタッドを全体に使用すること。

⑥ 軽量鉄骨天井下地の数値規定

部材・項目 規定値
吊りボルトの間隔 縦横900mm程度
周辺部(際)の吊りボルト距離 端から150mm以内
野縁受け継手の位置 吊りボルト近くに配置し、隣り合う継手は1m以上ずらす
クリップの向き 交互に向きを変えて取り付ける
野縁のサイズ(屋内・特記なし) 19型
野縁のサイズ(屋外) 25型
野縁の跳ね出し上限 150mm以内
ダクトへの吊りボルト溶接 禁止(ダクトは振動するため別途設ける)
【振れ止め補強の3パターンを覚える!】

状況 補強の範囲・間隔
天井の懐が1,500mm以上 縦横1,800mm程度で斜め材(X・Y方向で1組)を縦横3,600mm程度ごとに配置
下がり壁による断違い 断違い部の振れ止め補強を2,700mm程度ごとに設ける

⑦ 石膏ボード張りの施工規定

エッジ形状の種類

形状 特徴
スクエアエッジ 直角断面。一般的なボード。
ベベルエッジ 小面取り。目地処理幅:500〜600mm程度
テーパーエッジ 大面取り。ジョイントが目立たない仕上げに適する。

止め付け間隔(釘・ビス)

箇所 間隔
天井・周辺部 150mm程度
天井・中間部 200mm程度
壁・周辺部 200mm程度
壁・中間部 300mm程度
【GLボンド工法(直張り)の規定】
接着剤の厚みを含む下地からボード仕上げまでの寸法:25〜30mm
ボード周辺の塗り付け間隔:150〜200mm
床面から1.2m以下の部分は塗り付け間隔を密にする(上部より細かいピッチ)
施工後は室温を12時間・10℃以上に保持すること。

⑧ 床仕上げ工事(フローリング・ビニル・カーペット)

フローリング

  • 割り付けは中央から端へ。寸法調整は壁際で実施(建具部分は避ける)。
  • 仕切り・壁際との取り合い:1mm程度の隙間を設ける(湿度変化による収縮を考慮)。
  • 表面仕上げ:2液系ウレタン樹脂系ワニス塗り(弾性があり収縮に追従)。
  • モルタル下地への接着剤:ウレタン樹脂系接着剤を使用。

ビニル床シート

  • 湿気の恐れがある下地:エポキシ樹脂系接着剤を使用。
  • 目地処理(特記なし):熱溶接工法(溶接棒を使用)。
  • 長手方向に縮み、幅方向に伸びる性質があるため、仮敷き後24時間以上放置してから接着施工する。
  • 保管は縦置き(横置きは自重で楕円変形するため禁止)。
  • コンクリート下地への施工開始時期:打設後28日以上経過後。

カーペット(グリッパー工法)

項目 規定値
敷き詰め時の張力 300mmにつき200N程度
ロールカーペットの保管 横に倒して3段まで(縦置き禁止)
全面接着の接着強度(せん断) 0.15N/mm²程度以上

タイルカーペット

  • 標準サイズ:500mm角、厚さ6mm程度
  • 接着剤:粘着系(ピールアップ型)(剥がして再貼り付けが可能)。
  • 敷き込み方向:部屋の中央部からタブ(周辺)へ。特記なしは1本張り(矢印方向を揃える)が原則。
  • 出入口(デイリング)部分:2/3以上の大きさのタイルが来るように割り付ける。
  • フリーアクセスフロア下地:パネルの目地にまたがるように割り付け。パネル隙間は1mm以下に調整する。
  • フラットケーブル敷設時:ケーブル端とタイルカーペット端との間に100mm以上の間隔を確保。
  • 保管:5〜6段積みまで。

⑨ 室内空気環境・その他

  • ホルムアルデヒドの濃度測定は、内装仕上げ工事完了後、入居者が家具を持ち込むに実施。
  • 発散等級の異なる内装材料の保管:梱包を開けた場合は同一場所に置かない、かつ風通しに留意。
  • VOC低減のための換気期間:施工後2週間〜1ヶ月の通風換気が望ましい。

✅ 実力チェック|○×問題

各問題が正しければ○、誤りであれば×で答えてください。

Q1. 軽量鉄骨天井下地において、天井裏を通るダクトにより吊りボルトの適切な間隔を確保できない箇所については、ダクトのフランジに天井用吊りボルトを溶接して取り付けた。
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→ ダクトは振動するため、ダクトに吊りボルトを溶接することは禁止。ダクトを避けた位置に別途吊りボルトを新設するか、補強を行う。

Q2. 軽量鉄骨天井下地において、野縁受けの跳ね出しは壁際から180mm以内とした。
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→ 野縁の跳ね出しは端から150mm以内が正しい。180mmは超過しており不適切。

Q3. 軽量鉄骨天井下地において、周辺部(際)の吊りボルトは端から150mm以内に設けた。
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→ 周辺部(際)の吊りボルトは端から150mm以内。正しい記述。

Q4. 軽量鉄骨天井下地において、特記がない場合、屋内は25型、屋外は19型の野縁を使用した。
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→ 屋内が19型、屋外が25型。屋外の方が大きいサイズを使用する。

Q5. 軽量鉄骨天井下地において、天井面に下がり壁による断違いがあったため、野縁受け継と同材を補強材として2,700mm程度の間隔で斜め補強した。
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→ 下がり壁による断違い部の振れ止め補強は2,700mm程度の間隔。正しい記述。

Q6. 軽量鉄骨天井下地において、野縁を野縁受けに止め付けるクリップの爪の向きは、野縁の歪みを防止するため、同一方向に揃えて取り付けた。
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→ クリップは交互に向きを変えて取り付けるのが正しい。向きを揃えると一方向の力が偏るため不適切。

Q7. 軽量鉄骨壁下地において、振れ止めは床ランナーから1,200mm程度ごとに設けた。また、上部ランナーから400mm以内の位置は省略した。
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→ 振れ止めは床ランナーから1,200mm程度ごと、上部ランナーから400mm以内は省略可。いずれも正しい記述。

Q8. ビニル床シートの貼り付けをコンクリートの打設から21日後に行うことを確認した。
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→ コンクリート下地へのビニル床シート施工は打設後28日以上経過後。21日では不足。(モルタルは14日以上)

Q9. カーペットのグリッパー工法において、上敷きの敷き詰めは専用工具により幅500mmにつき200N程度の張力をかけてグリッパーに固定した。
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→ 張力の200Nは正しいが、幅が誤り。正しくは幅300mmにつき200N程度。500mmではなく300mm。

Q10. フローリング張りの釘止め工法において、仕切り壁などとフローリング材との取り合い部には、フローリング材が動かないよう隙間を設けなかった。
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→ フローリングは湿度変化で収縮するため、仕切り・壁際との取り合い部には1mm程度の隙間を設ける必要がある。

Q11. ホワイエに新設する天井について、床からの高さが8m、水平投影面積が400m²、天井面の単位面積質量が1m²あたり10kgであったが、ホワイエには非常口が隣接するため緩和措置を適用し、特定天井としなかった。
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→ 高さ8m(6m超)・面積400m²(200m²超)・単位質量10kg/m²(2kg超)の3条件をすべて満たし、日常立入場所でもあるため特定天井に該当する。非常口隣接による緩和措置は存在しない。

Q12. 現場発泡ウレタン吹き付け断熱において、吹き付け厚さが30mmを超えるため、5mm以下の下吹きを行った後に複数回に分けて吹き付けた。1回の吹き付け厚さは30mm以下、1日の総吹き付け厚さは80mm以下とした。
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→ すべて正しい記述。下吹き5mm以下、1回30mm以下、1日80mm以下はいずれも正規の規定値。

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