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【Vol.051】【1級建築士・施工】木工事を完全攻略|関連用語・仕口継手・金物を総まとめ

建築士試験サポ塾 / 施工 第15回

【Vol.051】【1級建築士・施工】木工事を完全攻略|関連用語・仕口継手・金物を総まとめ

木工事は1級建築士試験の施工分野でほぼ毎年出題される重要テーマです。本記事では、引き立て寸法・仕上がり寸法などの基本用語から、アンカーボルト埋込み寸法・筋かいの断面寸法・仕口継手の種類まで、試験頻出の数値と用語をまとめて解説します。過去問チェック12問付きですので、そのまま仕上げの確認にも使えます。

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1. 木材の基本用語

引き立て寸法と仕上がり寸法

引き立て寸法:原木から製材されたまま(工場出荷時)の寸法。

仕上がり寸法:鉋がけなどで木材表面を仕上げた後の実際の寸法。

セトリング

丸太組構法において、丸太の重みや乾燥収縮によって壁の高さが低下する現象。丸太組構法の独特のキーワードとして押さえておく。

木表・木裏

木表(きおもて):樹皮側。乾燥すると木表側にそる(凹面となる)。

木裏(きうら):樹心側。

覚え方:「溝じり(みぞじり)は木表を上に」。床でも式台でも、目に見える側が木表になるように施工する。

心材・辺材・丸みと背割り

用語 特徴
心材(しんざい) 樹心に近い部分。密で硬く、含水率が低い。耐久性大。
辺材(へんざい) 外側に近い部分。含水率が高く、耐久性は心材より低い。
丸み 角材の角が丸くなっている部分。
背割り 芯持ち材の化粧柱に、表面のひび割れを防ぐために見えない背面にあらかじめ入れる切り込み。

土台に使用する樹種

土台には耐久性のある樹種の心材を使用する。樹種の指定がない場合はヒノキ・ヒバなどを使用。スギはシロアリに弱いため土台には不向き。

2. 施工上の重要数値まとめ

胴差し・桁などの短材長さ

止むを得ず短い材を使用する場合の最低長さは:

部位 最低長さ
土台 1m内外
その他(桁・胴差しなど) 2m内外

床下換気(ねこ土台使用時)

外周部の全長にわたって、1mあたり有効面積 75cm²以上 の換気孔を設ける。(2級でよく出る数値)

防腐・防蟻処理の範囲

地表面から高さ 1m以下 の外周壁内および水回り部分に接する壁内の柱・間柱・筋かい・構造用面材・胴縁類に木材保存剤による処理を施す。

防腐処理済み土台をカット(小口切り)した場合は、再度防腐処理を行うこと。

アンカーボルトの埋込み寸法

種類 埋込み深さ
通常のアンカーボルト φ12mm 250mm以上
ホールダウン専用ボルト 360mm以上
アンカーボルトは上木(上端筋)に挿入する。埋込み位置の許容差は ±5mm(鉄骨造と同じ)。
筋かいが取り付く柱の際のアンカーボルトは柱の心から 200mm程度 の位置に設ける。

床根太(ねた)間隔

仕上げ 根太間隔
フローリング張り 300mm程度(約1尺)
畳下 450mm

火打(ひうち)の断面寸法と取付け

部位 断面寸法
土台(1階床) 45×90mm
梁(2階以上) 90×90mm

取付け方法:片欠き大入れ・六角ボルト締め

3. 含水率の基準

状態・用途 含水率
気乾状態(大気中の湿度と平衡) 15%
繊維飽和点(含水率上限) 30%
構造材・仕上材(使用基準) 20%以下
造作材・仕上材(使用基準) 15%以下
構造耐力上必要な部分の正角材 15%以下
測定方法:木材4寸幅(約120mm)の両端の小口および中間部の3点を測定し、その平均値を含水率とする。節の部分は計測を避ける。針葉樹の側面は計測不要。

4. CLTと木質材料の比較

材料名 積層方向 素材
CLT(直交集成板) 繊維方向が直交するように積層 引き板(ひきいた)
集成材(LVL含む) 同一方向に積層 引き板
合板 繊維方向が直交するように積層 スライス単板

CLTは断熱性・遮音性・耐火性・耐震性に優れ、かつ軽量。床スラブ・壁として使用可能。

5. 釘の規定(板厚・釘径・釘長さ)

項目 規定
板厚 釘径の 6倍以上
釘の長さ 板厚の 2.5〜3倍

N釘・CN釘・FN釘の違い

種類 用途
N釘(普通の丸釘) 一般用途
CN釘(硬い・引抜き強い) 耐力壁に使用。CN釘指定箇所にN釘は使用不可。
FN釘 構造用として使用不可(軟らかい釘)

構造用合板耐力壁の釘ピッチ(大壁床勝ち含む)

壁倍率 釘種 外周部ピッチ 中間部ピッチ
2.5 N釘 150mm
3.7 CN50 75mm 200mm
壁倍率3.7はCN50釘・外周部75mmピッチ。壁倍率3.7をN釘・150mmで施工するのは誤り。

6. 内外壁工事のポイント

防湿層(ポリエチレンフィルム)

シートの継ぎ目は下地の上で 30mm以上 重ね合わせ、上からボードなどで押さえる。

木胴縁の間隔(石膏ボード12.5mm使用時)

おおよそ 303mm(1尺)ピッチ が標準。

筋かいと間柱の取合い

筋かいと間柱が交差する場合は間柱を切り欠く(筋かい優先)。筋かいをやむを得ず欠く場合は金物で補強する。

筋かい(面材不使用・壁倍率2.0)

断面寸法 45×90mm・端部をプレート BP2 で柱と土台に緊結 → 壁倍率 2.0

30×90mmではなく45×90mmが正しい。試験での引っかけポイント。

外壁合板(大壁耐力壁)の継目あき

1階と2階の階間部分の合板継目は 6mm以上 のあきを設ける。

7. 仕口・継手の種類

主な仕口・継手の一覧

名称 用途・特徴
大入れ(おおいれ) 直角方向に材を継ぐ時、上から下まで貫通した欠込みに差し込む仕口。
ほぞ差し(細差し) ほぞ(突起)をほぞ穴に差し込んで固定する仕口。
腰掛けあり継ぎ 土台・大引きなどの継手。
腰掛けかま継ぎ 土台・胴差しなど外周部の継手。抜けにくい。
片欠き大入れほぞ差し 隅柱と胴差しの仕口。金折り金物・六角ボルト締め・スクリュー釘で補強。
追っ掛け大栓継ぎ 2階梁・胴差しの継手。柱心から150mm持ち出した位置が上木端(外側)となる。
大引きの継手位置:束の心から 150mm程度 持ち出した位置で釘2本留め。

8. 構造金物の種類

金物名 形状・用途
角金物(かどかなもの) 平板を90°に折り曲げ、平面的に当てる金物。角部の補強。
金折り金物(かなおりかなもの) 被せるように取り付けるL形金物。隅柱・胴差しの仕口(片欠き大入れほぞ差し)に使用。
ホールダウン金物(引き寄せ金物) 柱の引き寄せ金物。基礎と柱脚の緊結に使用。
ひねり金物 屋根垂木とモヤの接合に使用。(現在はタルキックビスが主流)
張り受け金物 梁と梁の接合に使用。
平金物 上下階の管柱相互の結合に使用。

9. 建方精度・ボルト孔径・木連がり

建方精度

木造の建方精度は柱・梁ともに垂直・水平ともに 1/1000以下(鉄骨造と同じ数値)。

ボルトの孔径

ボルト径 孔径
12mm以下 ボルト径 +1mm 以下
16mm以上 ボルト径 +2mm 以下

木連がり(もくれんがり)

コンクリート面に後から木材・ボードを取り付けるための下地材。接着剤・後込め・先付けのいずれかで設置。材料は耐久性のあるヒノキ・ヒバ等の心材を使用する。


過去問チェック 12問

【問1】大壁造の壁倍率3.7の構造用合板耐力壁については、CN釘のCN50釘で外周部を150mm間隔で打ち止めた。
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→ 壁倍率3.7の場合はCN50釘で外周部を75mm間隔で打ち止める。150mmは間隔が粗すぎる。

【問2】木造軸組構法において2階床組の補強に用いる木製の火打梁については、断面寸法を45×90mmとし、梁の仕口を60角自在とした。
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→ 2階梁(火打梁)の断面寸法は90×90mm。45×90mmは土台の火打の寸法。

【問3】隅柱と胴差しの仕口については、ありかけの仕口とし、金折り金物を当て六角ボルト締め・スクリュー釘で補強した。
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→ 隅柱と胴差しの仕口は片欠き大入れほぞ差しが正しい。金折り金物での補強は正しい。

【問4】木造軸組構法において、基礎と土台等を緊結するアンカーボルトについては、耐力壁の両端の柱の脚付近および土台継ぎ手の下木の端部付近に設置した。
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→ アンカーボルトは土台継ぎ手の上木の端部付近に設置する。上から押される側に挿入するため上木が正しい。

【問5】構造用合板等の面を使用しない耐力壁において壁倍率2.0に適合させるために、30×90mmの片筋かいとし、その端部をプレートBP2で柱と土台に緊結した。
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→ 壁倍率2.0の片筋かいは45×90mm・BP2が正しい。30×90mmでは基準を満たさない。

【問6】造作材に使用する釘の代替品として、FN釘を使用した。
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→ 構造用途にはN釘またはCN釘を使用する。FN釘は構造用として使用不可。

【問7】建方精度の管理において、垂直の誤差の範囲を1/1000以下、水平の誤差の範囲を1/500以下とした。
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→ 木造の建方精度は垂直・水平ともに1/1000以下。水平も1/1000が正しい。

【問8】構造用合板等の面を使用しない耐力壁において壁倍率2.0を適合させるために、30×90mmの木材を片筋かいとし、その端部を筋かいプレートBP2で柱と土台に緊結した。
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→ 正しい断面寸法は45×90mm。30×90mmは誤り。

【問9】基礎の立ち上がりが地面から40cmある木造住宅において、木材に有効な防腐・防蟻措置を講じる範囲は地面から60cmまでとした。
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→ 防腐・防蟻処理の範囲は地表面から1m以下。60cmではなく1mが正しい。

【問10】筋かいによる耐力壁において、木材の筋かいと間柱との取合い部分は相欠き(あいがき)とした。
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→ 筋かいと間柱が交差する場合は間柱を切り欠く。筋かいは構造上優先されるため欠いてはならない。

【問11】木造建築物において用いる接合金物に関して、「ひねり金物」は「根太と大引きの接合」に用いるものとして最も適当である。
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→ ひねり金物は屋根垂木とモヤの接合に使用する。根太と大引きの接合には用いない。

【問12】ねこ土台を使用して床下換気を行う場合、外周部の全長にわたって1mあたり有効面積50cm²以上の換気孔を設けた。
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→ ねこ土台の床下換気孔は1mあたり有効面積75cm²以上。50cm²では不足。

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