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ユラユラ
ゲスト全空気方式による冷暖房運転においては一般に、室温と吹き出し空気温度との差を大きくすると、送風機動力の低減を図ることができる、という正しい問いについて、そもそもこの全空気方式とは置換方式のようなイメージで良いのでしょうか。また、温度差を大きくすれば送風機動力を小さくできるという部分については、夏の時、設定温度を低くすれば風量を減らせるため、送風機動力を減らせる、という理解でいいのでしょうか。(成績係数とは別で考える)
以上、よろしくお願いします。kakeno
ゲストユラユラさんご質問ありがとうございます。
ご質問の「全空気方式」は、置換換気方式そのものを指す言葉ではありません。
全空気方式とは、冷暖房に必要な熱を、すべて空気によって室内へ運ぶ空調方式です。
サポ塾の私の資料「空調設備1」をご覧ください。
全空気方式の比較対象は、「空気・水方式」や「水・冷媒方式」があります。例えば、空調機でつくった冷風や温風をダクトで各室へ送る、
単一ダクト方式
CAV方式
VAV方式
ターミナルレヒート方式
などが全空気方式に該当します。一方、置換換気方式は、室内への空気の吹出し方や、室内での空気の流れ方に着目した方式です。
床付近から低速で空気を吹き出し、人や照明などから発生する熱によって暖められた空気を上昇させ、天井付近から排出させる全般換気方式の一つです。
ですので、空調方式と比較するものではありません。「なぜ温度差を大きくすると、送風機動力を小さくできるのか」
冷房を例に考えます。
室温が26℃で、室内の冷房負荷を処理するとします。
① 吹出し温度が18℃の場合
室温との差は、
26℃-18℃=8℃
です。
空気1㎥当たりが運べる「冷たさ」が比較的小さいため、室内を冷やすには多くの空気を送らなければなりません。
② 吹出し温度が14℃の場合
室温との差は、
26℃-14℃=12℃
です。
空気1㎥当たりが運べる「冷たさ」が大きくなるため、同じ冷房負荷を処理する場合でも、送る空気の量を少なくできます。
つまり、
吹出し空気と室内空気との温度差を大きくする
→ 少ない風量で同じ熱量を運べる
→ 送風機の回転数や動力を小さくできる
ということです。
概念的には、次の関係になります。
処理する熱量=風量×室温と吹出し温度との差
したがって、処理する熱量が同じであれば、温度差を大きくするほど、必要な風量を小さくできます。
「夏の設定室温を低くする」という意味ではありません
ご質問にある、夏のとき、設定温度を低くすれば風量を減らせるという理解は、少し修正が必要です。ここで低くするのは、原則として室内の設定温度ではなく、空調機から出る吹出し空気の温度です。
例えば、
室温26℃、吹出し温度18℃
→ 温度差8℃
室温26℃、吹出し温度14℃
→ 温度差12℃
のように、室温を26℃に保ったまま、吹出し温度を低くします。仮に室内の設定温度を26℃から24℃に下げると、外気との温度差が大きくなり、建物に入ってくる熱も増えるため、一般には冷房負荷が増加します。
したがって、「設定室温を下げることで省エネルギーになる」という意味ではありません。成績係数とは別に考えてよいか
試験問題では、まず別に考えて差し支えありません。
この問題が述べているのは、
吹出し温度差を大きくすると必要風量が減り、送風機の搬送動力を低減できるという「空気を運ぶためのエネルギー」の話です。
一方、成績係数COPは、冷凍機やヒートポンプが、「消費電力」に対してどれだけ冷熱・温熱をつくれるかを表すものです。ただし、実際の設備では、吹出し温度を低くしすぎると、冷凍機の効率が低下する冷却コイルで多くのエネルギーが必要になる
吹出し口で結露しやすくなる
冷たい風による不快感が生じる
などの問題もあります。そのため実際には、送風機動力だけではなく、冷凍機の消費電力や室内の快適性も含めて、適切な吹出し温度を決定します。
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