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【Vol.059】【1級建築士・施工】設備工事を完全攻略|電気・給排水・消火設備の数値を総まとめ

建築士試験サポ塾 / 施工 第23回

【Vol.059】【1級建築士・施工】設備工事を完全攻略|電気・給排水・消火設備の数値を総まとめ

施工科目「設備工事」は、電気設備・給排水衛生設備・消火設備・換気設備など幅広い分野から数値問題が頻出します。環境設備科目との重複も多く、横断的な理解が得点アップの鍵です。本記事では第23回ライブ授業の内容をもとに、試験に直結する重要数値・用語・施工ポイントを徹底整理します。

授業動画はこちら(YouTube Live アーカイブ)

https://youtube.com/live/CjjJEAlxpJk

1. 電気設備

1-1. 高圧配線と他の配線の離隔距離

高圧配線と他の配線・弱電流電線・ガス管などが接近または交差する場合の最小離隔距離は以下のとおりです。

区分 離隔距離 備考
高圧配線と他の配線等(ケーブル相互以外) 0.15m(15cm)以上 防護管(耐性ある堅ろうな管)を使用
配電線と人体・ワイヤーロープ等(6,600V以下) 1〜1.2m以上 送電線クラスは2m以上
50万V以下の超高圧送電線 10.8m以上
ポイント:「高圧配線と他の配線」の15cmは近め、「人体・ワイヤーロープ」との離隔はぐっと広くなる(1m以上)と覚えましょう。高圧ケーブル相互の場合はこの限りではありません。

1-2. 合成樹脂製可とう電線管(PF管・CD管)の使い分け

管の種類 自己消化性 主な用途
PF管(ストップ・ファイヤー) あり コンクリート埋込・露出配管両用。軽量鉄骨壁内も使用可
CD管(コンクリート専用・オレンジ色) なし コンクリート埋込専用。軽量鉄骨壁内には使用不可
注意:軽量鉄骨壁下地内の低圧配線には必ず自己消化性のあるPF管を使用。CD管はNG!(頻出誤り問題)

1-3. コンクリートスラブへのCD管埋込と固定間隔

  • ダブル配筋スラブの上筋と下筋の間に配管する
  • 専用支持具等で固定:直線部は1m以下の間隔、曲がり部分は0.5m以下の間隔
  • コンクリート埋込ボックス・分電盤外箱は、打込み前に片枠に堅固に取り付けておく
  • 床・壁配筋と平行する配管はBAN・ボックス金物を除いて配筋と30mm以上の間隔を確保

1-4. 軽量鉄骨壁内PF管の固定・曲げ半径

  • 支持間隔:1.5m以下(バインド線で固定)
  • 曲げ半径(内側):管内径の6倍以上、曲げ角度は90°を超えてはならない
  • 防火壁貫通配電管:肉厚5.5mm以上・外径90mm未満の厚鋼電線管を使用し、防火壁との隙間はモルタルで埋める

1-5. ケーブルラック・バスダクト・伸縮カップリング

  • ケーブルラックの吊り支持間隔:2m以内
  • バスダクト:裸導体を絶縁物で支持またはダクトに収めた組立物。一般に低圧の大容量幹線に使用
  • 塩化ビニル管(コンクリート埋込)の直線部が10mを超える場合は適所に伸縮カップリングを設ける

2. 給排水衛生設備

2-1. 地中埋設管の土かぶり深さ一覧

管種 一般部 車両通路
電気配管(最深) 600mm以上 1,200mm以上
給水管 300mm以上 600mm以上
給水管(重量車両通路) 1,200mm以上
排水管 200mm以上 500mm以上
ガス管 300mm以上 600mm以上
寒冷地の給水管 凍結深度より深く 同左
覚え方:電気が一番深く(一般600mm)、排水が一番浅い(一般200mm)。車両通路はほぼ2倍が目安。給水管の埋め戻し時は管より150mm程度浅い位置に埋設表示用アルミテープを設ける。

2-2. 給水管と排水管の水平離隔距離

  • 両管の水平間隔:500mm以上(300mmはNG!)
  • 給水管は排水管の上方に埋設する
注意:300mmは頻出の誤り数値。必ず500mm以上

2-3. 配管の勾配まとめ

配管種別 方向・勾配 備考
換気ダクト(排気) 先下がり勾配(室内→外) 雨水の浸入防止
冷温水管(先上がり配管) 1/250以上、上部に空気抜きを設ける
蒸気給気管(原則) 先下がり・1/250以上 水下端部に水抜きを設ける
蒸気給気管(先上がりやむなし) 1/50以上(急勾配) ドレン水排出のため急勾配が必要

2-4. 屋内横走り排水管の最小勾配

管径 最小勾配
65mm以下 1/50
75〜100mm 1/100
125mm 1/150
150〜300mm 1/200
管径が細いほど勾配がきつい(分母の数字が小さい)!

2-5. 各種試験(給排水系統)

  • 煙試験:排水通気系統の結合不良・配管割れ確認。衛生器具取付完了後に実施
  • 通水試験:飲料水以外の給水管の誤接続確認。器具取付完了後、系統ごとに着色水で試験
  • 水圧試験:給水管に水圧を60分間加え、水漏れ・変形・破損がないか確認

2-6. さや管ヘッダー工法・ウォーターハンマー・トラップ等

  • さや管ヘッダー工法:樹脂製給水給湯管をさや管(蛇腹管)の中に通した二重管構造。耐久性・断熱性向上、メンテナンス容易
  • ウォーターハンマー(水撃作用):水栓・弁の急閉止時に生じる圧力波による騒音・振動。防止策:急閉止しない器具・流速低下・横引き配管延長・エアチャンバー設置
  • トラップの封水深さ:50〜100mm
  • 二重トラップ:トラップ間が無通気となり排水困難になるため禁止
  • グリース阻集器:厨房排水に設置。流入管にはトラップを設けない(二重トラップ防止)
  • 泥溜マスの泥だめ深さ:150mm(100mmはNG!)
  • インバート:排水マス・マンホールの底部に設ける半円形の排水溝
  • スリーブ径:原則として管の外径より40mm程度大きいものとする

2-7. 排水槽・貯水槽

  • 排水槽底部(ピット)への勾配:1/15〜1/10の下がり勾配(受水槽の1/100より急)
  • マンホール:直径600mm以上の円が内接するものを2か所以上設ける
  • ポンプ吸込み部の周囲:200mm以上の間隔を保つ
  • 排水槽の通気管:排水管に接続する通気管とは別に設け外気に開放
  • 屋上設置水槽:防水層上ではなく構造体力上主要な部分に固定
  • 間接排水(飲料用貯水槽):排水口空間を150mm以上確保

2-8. 通気管

  • 目的:トラップの破封防止・排水の流れを円滑にする
  • 屋根に開口する通気管:屋根から200mm以上立ち上げる
  • 窓がある場合:窓から3m以上離すか、窓より600mm以上立ち上げる
  • 排水横管への通気取出し角度:排水横管断面の垂直中心線から45°以内
  • 横走り配管の支持間隔(φ15〜100):2m以下

3. 消火・防火設備

3-1. 防火ダンパー

  • 防火区画を貫通する風道に設置
  • 防火ダンパーと防火壁に接する風道の肉厚:1.6mm以上の鉄板(0.8mmはNG!)
  • 形状記憶合金を用いた温度ヒューズが作動したら新品に交換(再使用不可)

3-2. 煙感知機の設置位置

条件 設置規定
天井が低い・狭い場所 入り口付近に設置
天井付近に吸気口がある場合 吸気口付近に設置
感知機の取付高さ 天井面から下方0.6m以内
壁・梁からの距離 0.6m以上離す(空気溜まり対策)
エアコン吹出し口からの距離 1.5m以上離す

3-3. ガス漏れ警報機の設置位置

ガスの種類 比重 設置高さ 設置間隔
都市ガス(メタン主成分) 空気より軽い 天井面から下方30cm以内 8m以内に1個
LPガス(プロパン等) 空気より重い 床面から上方30cm以内 4m以内に1個

3-4. 消火設備・その他距離規定

  • 移動式泡消火設備の泡放射用器具格納箱:ホース接続口から3m以内
  • 消防用水の消防ポンプ自動車接近可能距離:2m以内
  • 非常用エレベーターの乗降ロビーに設置するもの:屋内消火栓・連結送水管の放水口・非常用コンセント
  • エレベーターの昇降路内には給水排水等の配管設備を設けてはならない(EV本体に必要なものは除く)

4. 換気・空調・避雷設備

4-1. 自然換気・空調設備

  • 自然換気の給気口:居室の天井高の1/2以下の高さに設ける、常時外気に開放された構造
  • ロックウールフェルトの密度:規定がない場合は40kg/m³(20kg/m³はNG!)
  • 室内空気測定前処理:全ての扉を30分間開放後、窓等を閉じた状態で測定

4-2. 避雷設備

  • 引き下げ導線から1.5m以内に接近する金属体:断面積16mm²の銅線または22mm²のアルミ線等で等電位ボンディング
  • 板状接地極の埋設深さ:地表面から0.75m以上の深さに埋設
  • 板状接地極とガス管の離隔:1.5m以上(0.75とガス管から1.5を逆に覚えないこと!)
  • 屋外避難階段周辺の換気口等:避難階段から2m以上離す

5. エスカレーター・エレベーター

  • エスカレーター踏み段とスカートガードの隙間:全域にわたって5mm以下
  • 地震感知機(P波感知機):原則として昇降路頂部に設置
  • 地震感知機(S波感知機):機械室あり→機械室に設置、機械室なし→昇降路頂部に設置

✅ 実力チェック|○×問題

各問題が正しければ○、誤りであれば×で答えてください。

Q1. 軽量鉄骨壁下地内の低圧配線に用いる合成樹脂製可とう電線管には、CD管を使用した。
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→ CD管はコンクリート埋込専用で自己消化性がない。軽量鉄骨壁下地内には自己消化性のあるPF管を使用しなければならない。

Q2. コンクリートスラブに埋設するCD管の直線部の支持間隔は1m以下、曲がり部分は0.5m以下とした。
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→ 正しい。直線部は1m以下、曲がり部分は0.5m以下の間隔で専用支持具により結束する。

Q3. PF管の曲げ半径(内側)は管の内径の4倍以上とし、曲げ角度は90°を超えてはならない。
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→ PF管の曲げ半径は管内径の6倍以上。4倍ではない。

Q4. 避雷設備における板状接地極は地表面から0.75m以上の深さに埋設し、ガス管から1.5m以上離す。
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→ 正しい。地表面から0.75m以上の深さに埋設し、ガス管からは1.5m以上離す。(数値を逆にした問題が頻出)

Q5. 給水管と排水管を並行して埋設する場合、両管の水平間隔は300mm程度確保すれば良い。
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→ 水平間隔は500mm以上必要。300mmは不足。また給水管は排水管の上方に埋設する。

Q6. 蒸気給気管は原則として先下がり配管とし、先下がりの場合の勾配は1/250以上とする。
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→ 正しい。蒸気給気管は原則先下がり配管(1/250以上)。先上がりを余儀なくされる場合は1/50以上のより急な勾配が必要。

Q7. 排水横管の最小勾配は管径75〜100mmの場合、1/50とする。
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→ 管径75〜100mmの最小勾配は1/100。1/50は65mm以下の細い管に適用する。

Q8. 煙感知機はエアコン等の吹出し口から1.2m以上離れた位置に設置する。
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→ 吹出し口から1.5m以上離す。1.2mではなく1.5m(人間の目線の高さをイメージ)。

Q9. 都市ガス用のガス漏れ警報機は、床面から上方30cm以内の高さに設置する。
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→ 都市ガス(メタン)は空気より軽いため、天井面から下方30cm以内の高さに設置する。床面からはLPガスの設置位置。

Q10. 防火ダンパーと防火壁に接する風道の肉厚は1.6mm以上の鉄板でなければならない。
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→ 正しい。肉厚1.6mm以上の鉄板製。0.8mmでは不可。

Q11. 排水槽(汚水槽)のピットに向かう底部の勾配は1/100以上の下がり勾配とする。
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→ 排水槽底部のピットへの勾配は1/15〜1/10のかなり急な勾配。受水槽の1/100より格段にきつい。

Q12. 寒冷地における給水管の地中埋設深さは、硬質塩化ビニル管を使用すれば凍結深度より浅い位置としてもよい。
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→ 寒冷地では管種にかかわらず凍結深度より深く埋設しなければならない。「浅い」は誤り。

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