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Vol_026【構造】四分割法の計算問題は「未知数A」で瞬殺!法改正にも対応する壁率比の解き方

木造建築物の構造計算において、毎年必ず出題されると言っても過言ではないのが「四分割法」による壁量計算です。ねじれによる建物の倒壊を防ぐため、耐力壁が釣り合いよく配置されているかを確認する重要な規定です。

この記事では、試験で受験生を悩ませる「壁率比の計算問題」を、時間をかけずに確実に解くための具体的な手順とコツを解説します。

1. 四分割法の基本構造と判定基準

まずは基本です。以下の3つのステップで壁の釣り合いを評価します。

側端部分の定義

検討する荷重方向と直行する方向の「両端から1/4の範囲」を側端部分とします。

存在壁量と必要壁量の算定

・存在壁量 = 側端部分の軸組の長さ × 壁倍率
・必要壁量 = 側端部分の床面積 × 単位面積あたりの必要壁量

壁量充足率と壁率比の計算

・壁量充足率 = 存在壁量 ÷ 必要壁量
・壁率比 = 壁量充足率の小さい方 ÷ 壁量充足率の大きい方

試験での判定基準は、「壁率比が0.5以上」であること、もしくは「両側の側端部分の壁量充足率がともに1を超えること」です。例外として、構造計算で偏心率が0.3以下であることを確認できれば、この四分割法の規定は適用されません。

2. 【得点のコツ】「単位面積あたりの必要壁量」は未知数「A」と置く!

近年の法改正により、「単位面積あたりの必要壁量」の算出方法が非常に複雑になりました。そのため、「問題文に必要壁量の数値が与えられていないから計算できない!」と試験中に焦る受験生が続出します。

ここが試験中の最大の判断基準であり、時間短縮のポイントです。
壁率比(割合)のみを求める計算問題では、単位面積あたりの必要壁量の数値は分からなくても解けます。

なぜなら、両側の必要壁量を求める際に、この不明な数値を未知数「A」と置いて計算を進めれば、最後の壁率比を出す(割り算をする)段階で「A」は完全に約分されて消えるからです。
数値を探して悩む時間は無駄です。問題文に数値が与えられていない場合は、迷わず「A」と置いて計算をスタートさせてください。

3. よくある間違い:側端部分の「階数」の数え方

四分割法の文章題や計算問題で受験生がよく間違えるのが、「側端部分の階数」の捉え方です。

例えば、一部が下屋(1階建ての部分)になっている2階建ての建物があるとします。このとき、1階の必要壁量を算定する際、建物の高さは「建物全体の階数(2階)」で一律に計算してはいけません。

上階に部屋がない(下屋の)側端部分

「平屋」として個別に床面積や必要壁量を算出します。

上階に部屋がある側端部分

「2階建ての1階」として個別に床面積や必要壁量を算出します。

試験ではこの「一律に建物の全体の階数とする」というひっかけの選択肢が頻出しますので、騙されないでください。

4. 本日の理解度チェック

ここまで読んだ方は、以下のポイントが即答できるはずです。

  • Q. 側端部分の範囲は?
    A. 直行する方向の幅の1/4
  • Q. 壁率比の合格ラインは?
    A. 0.5以上、または両側の充足率が1超え
  • Q. 必要壁量の数値が問題文にない場合はどうする?
    A. 未知数「A」とおいて計算を強行する
  • Q. 上階に部屋がない側端部分の扱いは?
    A. 平屋として計算する

5. しかし、これだけでは本試験は受かりません

今回の記事で、四分割法の計算における最大の壁は突破できたはずです。この「未知数A」のテクニックを使えば、本番でも確実に時間を短縮し、得点をもぎ取ることができます。

しかし、木質構造の試験範囲はこれだけではありません。
本試験では、この四分割法に加えて、以下のような「知らなければ絶対に解けない」構造規定や施工の知識が問われます。

  • 政令43条に基づく「柱の小径」と「断面欠損」の計算によらない場合の特例措置
  • 耐力壁を「市松状」に配置する力学的理由
  • 「1階床組の補強」が耐震補強として最も効果が低い理由
  • 大梁の継手位置や、追掛け大栓継手における「下木」の適切な配置
  • 壁倍率に応じた筋交い金物の選定や、構造用合板の釘打ち間隔

この記事でお伝えした四分割法の解き方は、サポ塾のLIVE講義「木質構造の問題攻略」のごく一部のダイジェストです。
単なる過去問の丸暗記ではなく、「なぜそうなるのか」という力学的根拠に基づく理解がなければ、近年のひねられた問題や法改正による新傾向の問題には太刀打ちできません。

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