同じ樹種であっても、繊維方向のせん断に対する許容応力度は、一般に構造用製材よりも構造用集成材のほうが大きく設定されています。
理由は主に以下の2点です。
・欠陥(節や割れなど)の分散・除去
集成材は、木材を一度薄い板(ひき板=ラミナ)に分解し、大きな節や割れなどの強度を低下させる欠陥部分を取り除いたり、分散させて積層接着しています。そのため、天然の木材をそのまま切り出した製材に比べて、材料としての均質性が高く、強度のばらつきが小さくなります。
(強力な接着剤によって完全に一体化しますので、ひき板(ラミナ)どうしがバラバラに曲がる(滑り合う)ことはありません。 一本の強固な梁や柱として挙動します。)
・ 乾燥によるひび割れの少なさ
集成材は製造段階でラミナをしっかり乾燥(含水率15%以下など)させてから接着しているため、施工後に大きな乾燥収縮による割れが発生しにくく、せん断力に対して高い抵抗力を維持できます。
構造計算においては、この材料としての信頼性の高さ(ばらつきの小ささ)が考慮され、集成材のほうが高い許容応力度を与えられています。