はじめに:法規「面積・高さ・階数」は確実な得点源!

一級建築士試験の法規科目において、「面積・高さ・階数」の算定(主に政令第2条周辺)は、毎年No.2あたりで必ず出題される超重要項目です。
ここでは、受験生が過去問でよく引っかかる「地盤面の違い」「高さの起算点」「塔屋の緩和」について、断言して解説します。曖昧な理解を捨て、明確な判断基準を手に入れましょう。

1. 「地盤面」は2種類ある!一般と日影の違いを区別する

建物の高さを測る基準となる「地盤面」ですが、実は目的によって「2種類の地盤面」が存在します。本試験ではここがダイレクトに狙われます。

ここが試験に出る!
  • 一般的な高さの算定:高低差が3mを超える場合、3m以内ごとの平均地盤面を設定する。
  • 日影規制の測定面:高低差が3mを超えていても、全体で1つの平均地盤面とする。

問題文に「日影規制」と出たら、3mごとの分割は不要です。「全体で1つの地盤面」という判断基準を即座に引き出せるようにしてください。

2. 高さは「どこから」測る?道路制限のトラップ

高さの起算点(どこから測り始めるか)の原則は「地盤面から」です。しかし、これには重大な例外があります。

法第56条の「道路高さ制限」や「後退距離の算定の特例」に関する高さを測る場合は、地盤面ではなく「前面道路の路面の中心から測る」のが正解です。

過去問で「後退距離の特例の高さの算定は地盤面から測る」とあれば、それは引っかけのバツ問です。試験中は「道路制限=道路の中心」と機械的に判断できるようにしましょう。

3. 塔屋(ペントハウス)の高さ緩和は3パターン!

屋上の昇降機塔(ペントハウス)が、建築面積の1/8以内の場合、高さの算定に含めない「緩和」がありますが、実は適用される条文によって3パターンに分かれます。

塔屋の高さ緩和(1/8以内の場合)
  • 【緩和なし(0m・すべて算入)】
    避雷設備の設置(33条)、北側斜線制限など。
    ※緩和されないため、ペントハウスの一番高いところまでを建物の高さとします。
  • 【12mまで不算入】
    道路高さ制限、隣地高さ制限
  • 【5mまで不算入】
    絶対高さ制限、日影規制など。

試験中の思考としては、「何の制限の話をしているか」をまず確認し、上記3つのどれに該当するかを瞬時に判断するアプローチが必要です。

4. 階数算定の落とし穴:「屋上の倉庫」は階数に入る?

ペントハウス等の塔屋は、面積が1/8以内であれば「階数」に算入されません。しかし、ここにも強烈な引っかけがあります。それは「用途」の制限です。

階数に不算入となる屋上部分は「昇降機塔、装飾塔、物見塔など」に限られます。もし問題文に「屋上部分に建築面積の1/8の【倉庫】を設けた」とあれば、面積が小さくても「階数に算入する」が正解になります。(※倉庫が緩和されるのは地下部分のみです)

さらに得点のためのコツとして、「塔屋の緩和は『高さ』と『階数』の話であり、『床面積』には面積の大小に関わらずすべて算入される」という事実も合わせて整理しておきましょう。ここを混同する受験生が非常に多いです。

まとめ:本日の理解度チェック

ミニまとめ
  • 日影規制の地盤面は、高低差が3mを超えていても「全体で1つ」として扱う。
  • 道路高さ制限などの起算点は、地盤面ではなく「前面道路の中心」
  • 避雷設備や北側斜線の検討では、塔屋の高さ緩和は「なし(0m)」
  • 屋上の塔屋が「倉庫」の場合、1/8以内でも「階数に算入する」

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