構造力学・各種構造について

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  • #10458 返信
    あいみょん好き建築士
    ゲスト

    お世話になってます。構造力学について何点か質問です。よろしくお願いします。
    ①減衰についてですが、粘性減衰と減衰定数について違いがよくわかりません。靱性が大きいほど、つまり鉄骨造とRC造ではS造の方が減衰性は大きいが粘性減衰はRCの方が大きいとはどういうことでしょうか。
    ②シャルピー衝撃試験についてですが、遷移温度が高い鋼材は靱性が低下するとはどういう状態をいうのでしょうか。そもそも、遷移温度の定義が「脆性破壊面率が50%となる時の試験温度」とありますがその定義もよくわかりません。
    ③設計用一次固有周期を精算法で求める時についてですが、「RCではコンクリートにひび割れのない初期剛性を用いる。また、地盤や基礎の変形を考慮してはならない。」とありますがこれはどのような状態を言っているのでしょうか。また、解説で「ただし、許容応力度計算においてはコンクリートのひび割れに伴う部材の剛性低下を考慮する」とありましたが、これはどういう意味なのでしょうか。
    ④建築設備に作用する地震力を求めるための水平震度khについてですが、「上層階ほど応答加速度が大きくなるためkhは大きくなる」とありますが、上階の方が固有周期は長くなるため応答加速度は小さくなり、作用する地震力は小さくなるのではないでしょうか

    以上、質問が多く申し訳ないですが、よろしくお願いします。

    #10459 返信
    山本太造
    ゲスト

    ①粘性減衰とは、建物の揺れる「速度」に比例して生じる抵抗力(ブレーキ)のことです。水やハチミツの中で物を動かすと抵抗を感じるのと同じイメージです。実際の建物では、材料内部の摩擦、コンクリートの微小なひび割れなどがこれに該当します。
    コンクリートは不均一な材料であり、微小な揺れでも内部で目に見えないレベルのひび割れや摩擦が生じます。そのため、初期段階でのエネルギー吸収能力(=粘性減衰)が比較的大きくなります。
    鉄は非常に均質でバネのような弾力性に富む材料です。弾性域では内部での摩擦がほとんど起きないため、エネルギーを吸収しにくく、揺れが長引く傾向があります(=粘性減衰が小さい)。

    ②鋼材は、冷えれば冷えるほどガラスのように割れやすくなる、という性質を理解するとスッキリと整理できます。
    この定義を理解するために、まず鋼材が壊れる時の2つのパターン(破面の違い)を知る必要があります。シャルピー衝撃試験でハンマーを振り下ろして試験片を叩き割ったとき、その「折れた断面(破面)」を観察します。
    延性破壊(えんせい・はかい):
    アメのように引きちぎられる破壊です。変形しながら踏ん張るため、エネルギーをよく吸収します(=靱性が高い状態)。この時の断面は、白っぽくザラザラした「繊維状」になります。
    脆性破壊(ぜいせい・はかい):
    ガラスのように一瞬でパキンと割れる破壊です。変形せずにいきなり折れるため、エネルギーをほとんど吸収しません(=靱性が低い状態)。この時の断面は、キラキラと光る「結晶状」になります。
    鋼材を様々な温度に設定して叩き割っていくと、温度が高い時はザラザラ(延性)の面積が多く、温度を下げていくにつれてキラキラ(脆性)の面積が増えていきます。
    断面を虫眼鏡で見たときに、「ザラザラ(延性)とキラキラ(脆性)の面積が、ちょうど半分ずつ(脆性破壊面率50%)になったときの温度」。これが「遷移温度(破面遷移温度)」の定義です。
    つまり、「遷移温度が高い」ということは、「常温に近い温度でも脆性破壊を起こしやすい(=実際の使用環境において、衝撃に対する粘り強さが確保できない)」という状態を指すのです。そのため、建築構造物においては「遷移温度は低いほど良い(靱性が高い)」と評価されます。

    #10460 返信
    山本太造
    ゲスト


    「剛性をどう扱うか」は非常に混乱しやすいテーマです。
    違いは「建物の外から来る地震力の『総量』を決めたいのか」、それとも「建物の中で地震力がどう『分配』されるかを見たいのか」という、計算の目的の違いから生じています。
    それぞれの状態とルールの意味を整理して解説します。
    1. 設計用一次固有周期の計算で「初期剛性」を使う理由目的:建物全体に入力される地震力を「安全側(大きめ)」に見積もるためです。
    設計用一次固有周期(T)は、その建物にどれくらいの地震力が加わるかを決定するための重要な数値です。一般的に、建物は「硬いほど固有周期が短く、地震力を大きく受けやすい」という特性があります(振動特性係数 Rtの性質)。もし、ひび割れや地盤の変形を考慮したら?建物や足元が「柔らかい」と評価されるため、計算上の固有周期が長くなります。すると「この建物は柔らかいから、地震力は小さくて済む」という計算結果になってしまいます。これは、危険側の評価(過小評価)に繋がります。だから「初期剛性」を使います。

    2. 許容応力度計算で「剛性低下」を考慮する理由目的:建物内部の各部材への、地震力の「分配」を現実的かつ正確に把握するためです。
    許容応力度計算の段階では、1で求めた「地震力の総量」を、柱・梁・耐震壁などの各部材に割り振っていきます(応力分配)。地震力には「硬い部材(剛性が高い部材)に多く集まる」という明確な性質があります。建物に地震が起きると、RC造の梁などは微小なひび割れが生じて「柔らかく(剛性低下)」なります。一方で、分厚い耐震壁などはひび割れにくく「硬いまま」です。つまり、力が梁から壁へ逃げていくような現象が起きます。もし、ひび割れを考慮しなかったら?梁も壁も「すべて初期状態のまま硬い」と仮定して計算すると、実際には柔らかくなっている梁に不当に大きな力を負担させる計算になり、逆に「耐震壁が負担すべき力が小さく計算されてしまう」というエラーが起きます。結果として、耐震壁の鉄筋量が不足するなど、致命的な設計ミス(危険側)に繋がります。だから「剛性低下」を考慮する現実の地震時の力の流れを正確にシミュレーションし、「ひび割れて柔らかくなった部材」と「硬さを保っている部材」の力の負担割合(応力分配)を正しく計算するために、部材ごとの剛性低下を考慮する必要があるのです。

    #10461 返信
    山本太造
    ゲスト


    「同じ建物であれば、上層階も下層階も揺れる周期(時間)は同じ」です。周期が同じなのに、上層階の方が大きく揺れる(移動距離が長い)ため、結果として上層階の「加速度」は大きくなります。

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返信先: 構造力学・各種構造についてで#10459に返信
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