ユラユラさん
ご質問ありがとうございます。
ユラユラさん「放射された熱を反射させて、室内に熱が多く残った方が効率がよいのではないか」
と考えていると思います。
この考え方自体は間違いではありません。
ただし、それが有効なのは、主に放射パネルの裏側などに設ける「反射板」の話です。
今回の問題で問われているのは、反射板ではなく、熱を室内へ送り出す「放射パネル表面」の反射率です。
この二つは、役割が正反対です。
放射パネルの室内側表面は、パネル自身の熱を赤外線として室内へ放射する部分です。
したがって、ここは放射率が高い方がよく、反射率は低い方が適しています。
一方、パネルの裏側に設ける反射板は、後方へ向かった放射熱を反射して、室内側へ戻すためのものです。こちらは、自分で熱を放射することが目的ではなく、熱を室内側へ跳ね返すことが目的なので、反射率が高い方が有効です。
つまり、
・室内側の放射パネル表面
→熱を出す場所なので、放射率を高くする。
・パネル裏側の反射板
→熱を室内側へ戻す場所なので、反射率を高くする。
という使い分けです。
ユラユラさんは「反射率が高い方がよい」という反射板の考え方を、放射パネルの室内側表面にも当てはめてしまっているのだと思います。
しかし、放射パネルの室内側表面の反射率が高いと、パネル自身の熱を室内へ十分に放射できません。
反射とは、すでに外から来た放射を跳ね返す性質です。一方、放射パネルに必要なのは、自分自身の熱を室内へ送り出す性質です。
したがって、
「反射率が高ければ、熱が室内で何度も反射して暖かくなる」
という説明は、裏側の反射板については当てはまりますが、熱を出す側の放射パネル表面には当てはまりません。
イメージとしては、
放射パネル表面は「熱の出口」
反射板は「熱を戻す鏡」
と考えると分かりやすいです。
熱の出口を鏡のような反射面にしてしまうと、そもそも室内へ出ていく放射熱が少なくなります。
そのため、「反射率が高いと放射による十分な暖房効果が得られない」と説明されるのです。